シルティーで犬権を高めよう
            

人間の世界では、男女平等とか、人種差別をなくそうなど、人権についての話題が絶えません。

では、犬の世界ではどうでしょうか。私がみるところ日本の犬権は欧米に比べ非常に低く感じられ、とても残念です。

欧米では、犬も家族の一員として扱われ、スーパーやバス、ホテルなどにも自由に同伴で入ることができます。

それには理由があり、欧米の犬は外出時、飼い主から30cm以上離れないように訓練としつけがされています。

当然外を歩いていても、排便するようなことはありません。

他人に迷惑をかけるような飼い方をしていないので、飼い主とどこへでも行けるわけです。

それだけよく教育されているため犬は人から信頼され、家族の一員として社会で認められているのです。

欧米の犬権はあらゆる動物の中で一番高く認められていますが、日本はどうでしょう?

朝や夕方になると散歩をしている姿が多く見受けられますが飼い主がビニールとスコップを持った姿は欧米人からすると

異様に見えるようです。日本では散歩=排便も兼ねているため、その用意をしての散歩です。

リードが長くしてあるので飼い主の側におらず、あたりの臭いを嗅いで回りところかまわず排便します。

これではペットお断りの張り紙をスーパーに貼られてもしかたありません。

欧米並に犬を扱ってもらうには、欧米人の犬に対する考え方をよく見習う必要があります。

かつて日本には「犬畜生」などという言葉がありましたが、残念ながら

犬は鎖でつないで飼うものという考え方もまだ多いのが現実です。

早くこのような考え方を正し、皆さんの協力で社会的にも認められ、欧米に負けないような地位を得たいものです。


日本人はもともと、わびさびの世界を理解し、雨だれの音を詩に詠む才能を持った民族です。

外国人は雨だれの音をただのノイズと受け止める人が殆どでしょう。

感性の秀でた民族でありながら、犬に対しての理解や愛情が欧米人に比べ少ないのはなぜでしょう。

第二次世界大戦前の日本は欧米に比べ、非常に経済的に貧しい国でした。

100年くらい前の欧米は経済的に恵まれた世界であるため余裕があり

そこに趣味の世界が発展し、感性の世界が育まれてきたのだと思います。

当然、犬も欧米では時間の余裕があるためにいっぱいの愛情と理解により優遇されてきました。

これが欧米における犬権を得る基となっています。

不幸なことに、日本では近年こそ世界第2位の経済国と言われていますが50年前の日本は自分の生活を守るのに精一杯で

犬はただ、どちらかとういと番犬の域を脱しませんでした。

しかし、ようやく私たちの世界もゆとりがでてきた現在、過去を振り返って、遅れている犬に対する理解を早く高めることが

イコール犬が欧米なみに犬としての権利を認められるということになると思います。

私たちがこれらのことを理解し、実行することができれば、感性に優れた日本人ですから、早く彼らに追いつくことは可能です。

幸せなことに私たちの好んでいる新型シェルティは

他の犬種に比べ頭が良く冷静に人の言うことを聞こうという能力に秀でた犬種です。

しかし、飼い主が犬をどのように思っているかによって良くも悪くもなるのです。

友達と思うか、家族の一員と思うか。ただ溺愛するのではなく

真の愛情による厳しさと甘えの中にその犬の美点を引き出し、しつけをすれば、シェルティは主人の努力に答えてくれるものです。

それは、美しいもの、きれいなもの、かわいいものを愛でる心、楽しむ心を自ら育むことから自然発生するものです。

私たち日本人は今幸せなことに、他国に比べ経済的に恵まれた世界にいます。

これからは経済的な幸せよりは心の幸せを求める時代になりました。

愛犬に欧米並みの犬権を得られるような時代がつくれたら

犬にとっても人間にとっても本当の意味の幸せを得ることができるでしょう。